スエズ運河での巨大タンカーの座礁

今年(2021年)3月23日、エジプトのスエズ運河で巨大タンカー、エバーギブン(EVER GIVEN)号が座礁し、他の船舶が航行不能に陥った。

同船は世界最大級の輸送船(全長約400メートル、幅約59メートル、総量22万トン、積載能力2万TEU)である。今治造船愛媛県今治市)のグループ企業、正栄汽船の所有で、船籍はパナマ、乗組員はインド人25人。台湾のエバーグリーン(長栄海運)が運用している。

エバーギブン号(コンテナ数約1万8300個)は中国からオランダ・ロッテルダムへ向かう途中だった。同船は、スエズ運河で船首部分が片側の岸にぶつかり、船尾も反対側の岸に到達した。そのため、斜め横向きに運河をふさぐ形になった。

周知の如く、スエズ運河は、世界の海上貿易の10%が通過する交通の要所である。だが、同船によって数多くの船舶が足止めされた。

なぜ、エバーギブン号は座礁したのか。このクラスのタンカーであれば、必ず水先案内船がついて誘導する。それにもかかわらず、どうして座礁したのだろうか。

スエズ運河庁は、当初、砂嵐による視界不良と強風が原因との見方を示していた。だが、3月27日、ラビア運河庁長官は会見で、事故原因は「技術的または人的なミスだった可能性がある」と指摘した。

翌日、エジプトのシシ大統領は、エバーギブン号から一部のコンテナを降ろし、船を軽くしてからサルベージ船(座礁船の引出しを担う)で移動するよう命じている。結局、翌29日、エバーギブン号はタグボートの助けで離礁し、グレートビター湖(スエズ運河の一部)まで移動した。スエズ運河はようやく運航が正常化している。

事故があった23日以降、運河の南北の出入り口を中心におよそ400隻が足止めされた。事故に伴う損害額は、1日当たり推計約1500万米ドル(約16億円)だと言われる。ただ、現時点では、責任の所在がはっきりしない。

実は、このエバーギブン号の座礁に関しては、奇妙な噂が流れている。同号には、誘拐された子供達が乗っていたという。子供達の証言だが、定かではない。

さて、既述の通り、エバーギブン号の運用会社は、エバーグリーンである。クリントン政権時代、ファーストレディだったヒラリー・クリントンシークレットサービスコールサイン(暗号名)は「エバーグリーン」だった。

また、エバーギブン号の船番号が「H3RC」である。ヒラリー・クリントンの本名は、「Hillary Rodham Clinton」で、「HRC」と一致する。両者共に“偶然の一致”とは考えにくい。

他方、最初にやって来たエバーギブン号のタグボート名「Baracka1(バラッカ1号)」や「Mossaed(モサド)」も奇妙である。「Barack」はオバマ元大統領名だし、綴りは若干異なるが、「Mossad」はイスラエル諜報機関名である。

オバマ政権時代は、ヒラリー・クリントン国務長官を務めていた。また、オバマ大統領はヒラリーを次期大統領にしようと目論んでいたふしがある。二人の関係は親密である。他方、モサドは、ジェフリー・エプスタインやギレーヌ・マクスウェルを通じて国際的人身売買に関与している疑惑がある。

ちなみに、エバーギブン号事故当日、同号の座礁に続き、スエズ運河でバルカー(バラ積み貨物船)とロシア軍用タンカーの衝突という2件目の事故が発生した。

ひょっとして、ロシアのプーチン大統領は、米国のトランプ前大統領の意向(人身売買されている子供達の救出作戦)を受けて、ロシア軍を紅海・地中海に展開していたのではないだろうか。

ところで、3月27日同日正午頃、今度は、台湾北部の新北市八里区にある台北港(淡水港の補助的役割)で、姉妹船、エバージェントル(EVER GENTLE)号も、貨物取扱中、トラブルに見舞われている。

同船は、エバーギブン号同様、全長約400メートル、幅約59メートル、約22万トンのメガタンカーである。やはり今治造船で建造され、同グループ企業、正栄汽船の所有となっていた。

ガントリークレーン(レール上を移動可能な構造を持つ門型の大型クレーン)が船の漏斗に衝突して損傷した事故だった。約2時間後に、クレーンと漏斗は分離され、エバージェントル号は台北を出発し、中国・塩田へ向かっている。

話は前後するが、台北港での事故直前、午前9時55分、長春と深圳結ぶ長深高速道路の南京付近で、コンテナにEVERGREENと書かれた大型トラックが前方を走っていた銀色のバスに衝突した。事故現場では、車体が道路の中央を横切り、後方の渋滞を引き起こしている。

同じ日に、台湾と中国でエバーグリーン関連の事故が起きている。これらも偶然とは考えにくいのではないか。